からくり箱ができるまで
ほとんどを木で製作するからくり箱。
その製作の現場では、0.1mm単位の高い精度が求められます。
これは、複雑な仕掛けがしっかりと動くようにするためです。
天然素材である木を使って精密なからくり箱を作るためには、高度な技術が必要なのです。
では、からくり箱はどのようにして作られているのか?
流れに沿ってご紹介します。
1
発案・設計
まずはどのような仕掛け・デザインの
からくり箱にするかアイデアを出し、設計します。
時には職人同士が知恵を出し合い
お互いにアドバイスする事もあります。
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2
試作
仕掛けがちゃんと動くか、不具合は起こらないか等、試作してチェックします。
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3
木材の切り出し・乾燥
必要な量の木材を切り出し、乾燥させます。
ここで木材の湿度をしっかり管理する事で、
精密な仕掛けが可能になります。
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4
部品作り
木材の状態が整ったら、いよいよ加工に入ります。
設計図に基づいて、必要な部品を必要な数ずつ手作業で作ります。
同じような細かい作業が続き、機械も使うため、集中力の要る加工の現場です。
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5
組み立て
必要な部品が揃ったら、いよいよ組み立てです。
組み立ても、もちろんひとつひとつ手作業です。
組み立てを間違えると「決して開かない箱」、
あるいは「普通に開く箱」に
なってしまう事があるので、
ここでも集中力と根気が何よりも重要です。
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6
塗装
組み立てが終わったら、外観のチェックをし塗装を施します。
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7
検品・箱(袋)詰め⇒完成!!
塗装が終わったからくり箱は、ひとつひとつ職人の手で動作確認をします。
手順通りにきちんと開くか、動きは良いか、等のチェックです。
また、塗装後の外観もしっかりと確認します。
キズや汚れはないか等、ひとつひとつ目で確認します。
これらが全て終了し合格した物だけが、紙箱や袋に詰められ、皆様の元にお届けするからくり箱となります。
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おまけ
からくり箱はどこかに作者の焼印が押してあります。
からくり創作研究会として共同開発した作品にはこの「からくり」の焼印が、各職人の作品にはそれぞれの職人の焼印があります。
どこに押してあるかは作品や職人によって違います。
見つけてみてくださいね!